施主様には、負担にならない程度の「庭いじり」をお勧めしました。
つまり、
気楽にガーデニングを楽しみ、
飽きたらそのままにしておき、
また気が向いたら、あれこれ挑戦してみるというふうにです。
要は、楽しみが負担にならない程度の、
そうした、庭との「おつきあい」です。
そうしたことが出来る、庭のカタチを創ることでした。
施工前。
今回は、建物の新築に伴う「造園工事」です。
施主の御要望は、
@草むしりせずに済む事、A「格好のよいデザイン」でした。
地盤の傾斜がきつく(約2.7m)、
要は、この「高低差」をなるだけ違和感なく取り込み、
自然な感じに仕上げるかことでした。
↓ 郊外の閑静な住宅地です。この駐車場から入った奥が庭です。

駐車場から見下ろす庭は、
左右に少し大きめの半円形「花壇」をこしらえ、
その間を、曲がりくねった園路が下って行きます。↓
手前の「半円形花壇」の拡大。
主庭中心部。
中央の花壇に囲まれた茶色い部分は、すべて「芝生」です。
今は真冬(1月)で休眠中ですが、春先を過ぎると緑に覆われます。
そうした季節の移り変わりと、
もっと優しく、自然に付き合えたらと思います。

芝生もなるべくシンプルな形にして、
入り込んだ所とか狭い所は避けました。
ホームセンターで売ってる廉価な芝刈り機で、
簡単に芝生の手入れが出来るようにするためです。
芝生の手入れも苦労になりだすと、いつの間にか手入れをサボリだし、
気が付くと雑草と芝生の区別が無くなります。
そうなると、もう、なにもかもするのがイヤになってしまいます。
というわけでデザインは、飽くまでも「手入れの簡単な庭」。
レイアウトは、なるだけシンプルにしました。 |

半円形の寄せ植え花壇。
建物の反対側、小路から眺めた庭。



建物地階出入口から見た庭。
大きな岩は動かさずに、
周りのデザインで、一つの風景にしました。

階段は、左右に植栽のスペースを残して、
既存の岩と枕木で作りました。(写真右上↓)

このスペース。
石と枕木で囲まれた「レンガ敷き」の部分は、
陽当たりも良く、場所的には地階・駐車場・建物小路の
それぞれの通路が交差する位置にあります。
つまり、最も人が集まり行き来きしそうなところです。
コミュニケーションの場となりそうなところです。
レンガを敷いて歩きやすくし、石と枕木で趣きを出し、
周りを植栽のスペースで囲むことによって、
四季の移り変わりと彩りを添えています。
植栽についてはポイント(点景木)だけを植えて、
低木・草花などは施主が気ままにガーデニングしたいとのことでした。 |
表情が多彩な「アンテーク・レンガ」。
一つ一つ見るとバラバラですが、
全体として見ると、妙に周りの景色になじみます。

庭の南東部分は、
プライベートな床テラスにしました。
隣地が原野なので、雑草が生えないようにする意味もありますが、
むしろ、主庭から少し離れた所で、ゆっくりと外の景色(自然林)を眺めれたら、と思いました。
サイズも、小さめのイスとテーブルが置ける大きさです。

備考。
検証。
施工中。植栽の刈込み。

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